「YELL BANK」でリスクのない資金調達を。BASE BANKメンバーが実現したい資金調達の未来

今回は、BASEの100%子会社として2018年1月に設立されたBASE BANK株式会社のメンバーにインタビューを行いました。

BASE BANKは「銀行をかんたんにし、全ての人が挑戦できる世の中に」を企業のミッションとし、2018年12月に即時に資金調達ができる金融サービス「YELL BANK(エールバンク)」をネットショップ作成サービス「BASE」のショップ向けにリリースしました。

「YELL BANK」のリリースに尽力した2人に、前例の少ないプロダクトを作る難しさやBASE BANKはどのようなチームなのかについて話を聞きました。


【Profile】
写真左:柳川 慶太(やながわ けいた)
BASE BANK株式会社 Dev Division サーバサイドエンジニア

1991年生まれ、神奈川県出身。2014年横浜市立大学国際総合科学部卒業後、株式会社TISに入社。クレジットカード基幹システムの開発に従事。その後株式会社マイクロアドでのDSPシステム開発を経て、2017年7月にBASE株式会社に入社。入社後はネットショップ作成サービス「BASE」が提供する「ショップコイン」の開発を経て現在はBASE BANK株式会社にて「YELL BANK」の開発に従事。

岡 揚仁(おか あきひと)
BASE BANK株式会社 Dev Division 機械学習エンジニア

1994年生まれ、青山学院大学 国際政経学部卒。在学中にインターンにてデータ分析を1年半ほど経験し、データ分析コンサルティングを行うベンチャー企業に新卒入社。統計モデリング・DMP保守開発などの経験を経て、2018年9月にBASE株式会社に入社。現在は機械学習エンジニアとして「YELL BANK」の開発に従事。


現在の業務について教えてください。

柳川:「YELL BANK」の開発を担当しています。実際にコードを書くことから設計やディレクションも行います。開発段階によって変わりますが、開発フェーズ全体においての自分の役割としては設計とディレクションの比重が大きいと思います。

:「YELL BANK」の資金調達プランの最適化を担っています。「YELL BANK」ではネットショップ作成サービス「BASE」の店舗データを活用して店舗データからショップごとに適切な提供金額などを判定するためショップの債権リスクの評価ロジックを作っています。

BASEにはどのような理由、どのような経緯で入社したのでしょうか?

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柳川:自社でプロダクトを開発している会社で、責任を持って全力で良いプロダクトを作って世の中にポジティブな貢献をしたかったからです。世の中の役に立ったり、価値を届けられていることがより目に見えやすいプロダクトに携わりたいと思っていました。

自社プロダクトの中でも「BASE」がいいなと思ったのは、"インターネット的"で、プラットフォームとして機能しているプロダクトだと感じたところです。マンパワーで利用を広げていくのではなく、インターネットで検索したりSNSを通じて「BASE」を知ってもらって使い始めてくださることが多いプロダクトだからです。

それから鶴岡の人柄に惚れたというところも大きいです。未来に対して楽観的に考えていて、世の中が良くなるという前提でどうやったら良くなるかを具体的に考えているところに惹かれました。

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:前職では受託型のデータ分析がメインで、お客さんから一定のデータをもらって分析をして、結果を返して終わることがほとんどだったので、プロダクトのコンセプトまで踏み込んだ提案はできず、その行く末を見届けられないもどかしさがありました。なので1つのプロダクトに全力で取り組める事業会社に行きたいと思いました。

また自分はファッションが好きなので、事業会社の中でもファッションに携われそうな会社に話を聞きにいっていました。「BASE」は個性的なブランドが使っているサービスという印象があったので興味がありました。

実際にBASEに話を聞きに行ってみると、「BASE」というサービスが個人や小さなチームを応援するためのものだと知り、その思想に惹かれて入社を決めました。

そう思ったのも、自分のバックグラウンドとして大学で途上国開発の研究を行っていて、小さい農村の生産者や商人がどうやって発展するかを考えていたからです。たとえ良い商品、製品があっても、本人たちはそれを広めたり市場にアクセスする方法を知らない場合がほとんどで、そういった方々の素晴らしい商品や製品をどのようにして広げられるかを研究していました。BASEだと同じようなことが日本でできることにロマンを感じました。 

開発言語や開発環境について教えてください。

柳川:サーバーサイドはPHPとGo、フロントエンドはTypeScriptを使ってVue.jsで開発しています。

BASEではプロダクトのほとんどの部分をPHPで開発しています。今回「YELL BANK」を1から作るにあたってPHPではなくGoをメインで使っています。

もちろん社内で使い続けている慣れた言語、慣れたフレームワークを使うことは、蓄積された開発運用ノウハウがあるので開発速度をはじめとしてたくさんの恩恵が受けられると思います。PHPではなくGoにしたのは静的型付けが欲しかったということもありますが、今回新しいプロダクトということもあり、せっかくなら技術的にもチャレンジしてみようということもあり、Goでの実装を決めました。

:解析では、言語は主にPythonを使っています。資金調達プランの最適化にあたる課題のヒアリングからはじめ、仮説を基にアルゴリズムを作っていきます。

コードを書く時間より、仮説作りにかける時間を多めに取っていて、BASE BANK以外のエンジニアやマネージャーに分析内容を相談することも多いです。

アルゴリズムをバッチ化する際には、ECSとDockerで環境構築しています。

「YELL BANK」は2018年12月にリリースした新しいプロダクトですが、今回、開発していく中で特に意識したのはどのようなところでしょうか?

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柳川:大まかな機能要件をもとに設計、確認、議論を繰り返しながら実装していくという進め方です。時間はかかりますが、プロダクトマネージャーの役割を担うメンバーから言われたものをそのまま作るのではなく、どういう形が一番いいかを全員が考え抜いて議論しながら作っていきます。ただそれぞれ何が得意だとか何が好きかとかはあるので、大まかな役割の割り振りはそういった部分を尊重しながら進めています。

要件を設計に落としていくにあたって、鶴岡とのコミュニケーションも細かく取るようにしていました。席も近かったので分からないことがあればその場で声をかけて、状況の可視化と認識のすり合わせを積極的に行って要件の解像度上げる機会を頻繁に作るようにしていました。

それから毎日18時にBASE BANKのメンバー全員でスタンディングミーティングを実施するようにしました。その日にやったことや共有しておきたいこと、困ったことをそれぞれ話す場にしています。サーバーサイド、SRE、デザイン、解析などメンバーのみんなが担っている役割はそれぞれ違うのですが、少人数のチームだからこそ役割は違っても困っていることがあったらチームですぐ拾えるようにしたいと思い、始めました。チームの人数が少ないこともあって1人が担当する範囲は広く、お互いが助け合うことが重要だからです。適宜困ったことがあれば相談できる雰囲気ではありますが、毎日決まった時間行うことでより密にコミュニケーションを取れるようにしました。

その場で解決策を出せるものはみんなで解決策を話し合い、担当の割り振りを行います。時間がかかるものに関しては別途ミーティングを設けて話し合います。

:開発チームの連携がすごいなと思っていて、ミーティングで開発チームの誰かが困っていると言ったら、他の誰かが「僕、いま手が空いてるんでやります」といったようにお互いの困っている部分を拾い合っているのを見て、こんな綺麗な開発あるんだなと感心してました(笑)

仕事でやりがいだと感じているところはどのようなところでしょうか?

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柳川:大勢の方々の課題を解決できるプロダクトを作っている、という感覚を持ちながら開発することがやりがいに感じます。特に「YELL BANK」のビジネススキームは法律的な部分も含めて前例が少ないので、要件も毎日毎日ひたすら考え直します。頭を使うので大変ですが、頑張りどころです。

また、少人数のチームだからこそ自分がやらないとプロダクトができない、価値提供ができないという責任感を持てることもやりがいに感じます。自分がやればやるだけオーナーズへ価値が提供できる、と思えるからです。

あとは資金調達の内側の仕組みが複雑なので、それをオーナーズにいかに分かりやすく表現するかが腕の見せどころでもあり、ここは現在進行形で取り組んでいる課題でもあります。

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:「BASE」を利用されているオーナーズにとってまだまだ高いハードルである資金調達を今までよりかんたんにできるという価値を提供できることです。しかもそれは慈善事業ではなくてオーナーズの自立を促すものであり、個人的には先ほど話したような途上国開発支援と近い考え方でロマンがあるなと感じます。

また各ショップの将来の売上金額の予測を行うにあたって、1から考えるのがやりがいです。

Eコマースプラットフォームがショップに対して資金調達のサービスを提供している先行事例はありますが、数は少なく、その裏側のロジックは全く公開されていません。チームの誰もが正解を持っていないので、課題はどこにあるのかというところから自分で考えるのが大変でしたし、まさにやりたかったことではあります。加えて、少数精鋭なのでチームへの貢献が感じやすい面もあります。

BASE BANKのチームはどのような雰囲気ですか?

柳川:チームが一つの目標に対して一丸となって全力で取り組めている雰囲気です。そしてメンバーみんながそれぞれをリスペクトできてると思います。得意なところを出し合いつつ、あくまで目標は良いプロダクトを作る、お客さんに喜んでもらう、世の中を良くするというところに向けられていると感じます。メンバー間の変なしがらみがないので本質的な課題に取り組めていると思います。

:お互いに尊敬できているというのは僕も感じています。個々人の役割が綺麗に分担できていて、 お互いに「この人がいないとリリースできなかったな」と思えている雰囲気があります。

特に自分からみると開発メンバーの連携がすごくて、密にコミュニケーションとって全員が課題を共有できていたからこそ「YELL BANK」のリリースが実現できたのだろうとだろうと思いますし、そういう土壌をみんなで作っているのがいいなと思います。

解析の担当は自分だけですが、役割の垣根を越えて相談できているのもありがたいです。

最後に、どういう人と一緒に働きたいですか?

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柳川マインドは前向き、Be Hopefulな方ですかね。BASE BANKでやっていることは新しいことで正解のないことなので、いろいろやってみてうまく行かなくても、そこでの反省を生かして前向きに次を進めていけたり、柔軟に考え方を変えていける方が合っていると思います。

あと個人的には、プロダクトにオーナーシップを持って課題や問題と向き合い、どうやったら良くなるかを楽しみながら考える方と一緒に働きたいです。

:機械学習エンジニアであれば、今のところ単独での作業が多いため、ある程度の分析スキルも必要ですが、一番はプロダクトのコンセプトを常に考え続ける人がいいなと思います。前例がないプロダクトなので、1から仮説を作っていき、その精度を可能な限り上げていく必要があります。なので自分の仮説の精度を上げるために、周りに素直に相談して適切に意見を取り入れられる方がいいかなと思います。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

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