データ面からショップの売上成長をサポート!YELL BANKの核心部分を支えるデータアナリストに聞く、仕事の難しさややりがい

Recruitingの川西です。

今回は、「BASE」のショップオーナーに向けて金融サービスを提供しているBASE BANKチームの事業責任者とデータアナリストにインタビューをしました。

BASE BANKの専任データアナリストは今回インタビューする岡さん1人のみと、チームの立ち上げフェーズにあります。

本インタビューでは、BASE BANKの代表プロダクトのYELL BANKについてやデータアナリストの重要性や仕事について聞いてまいります。


【Profile】
岡 揚仁(おか あきひと)
NEW Division BASE BANK データアナリスト/機械学習エンジニア

1994年生まれ、青山学院大学 国際政経卒。在学中にインターンにてデータ分析を1年半ほど経験し、データ分析コンサルティングを行うベンチャーに新卒入社。MLモデリングなどの経験を経て、2018年9月にBASE株式会社に入社。現在はアナリスト兼エンジニアとして「YELL BANK」のグロース・開発およびチームの意思決定を定量分析で支えている。

柳川慶太(やながわ けいた)
NEW Division BASE BANK プロダクトマネージャー

1991年生まれ、神奈川県出身。横浜市立大学国際総合科学部卒業後、TIS株式会社に入社。クレジットカード基幹システムの開発に従事。その後、株式会社マイクロアドでのDSPシステム開発を経て、2017年7月にBASE株式会社に入社。入社後はショップコインや「YELL BANK」の開発を経た後に、2019年よりプロダクトマネージャーへキャリアチェンジ。現在は、BASE BANKのすべてのプロダクトの推進に携わる。

自己紹介と入社理由

まずは、岡さんの経歴から教えてください。

:前職ではデータを活用したコンサルティングやデータの受託分析をしている会社でデータアナリストとして仕事をしていました。そこで機械学習や統計などを学び、お客様に分析結果をレポートし必要な機能などの提案や開発をしていました。

入社を決めた理由を教えてください。

:大学時代に開発経済学を専攻していました。その中で、マイクロファイナンスという低所得者や貧困層に少額融資をすることにより、設備投資による効率化、キャッシュフローの改善、ひいては収入の平準化を促す、という貧困を解決するアプローチがあることを知り、非常に感銘を受けました。当時、BASEでは新しく「YELL BANK」というサービスを作ろうとしており、未来のお金を提供することにより、ロングテールのビジネスを成長させようとしていたのですが、まさにマイクロファイナンスに近しいことを日本で実施しようとしていたので入社を決意しました。

YELLBANKサービス概要とデータアナリストの業務内容

BASEが金融サービスを提供していることを知らない方も中にはいるかと思います。BASE BANKではどのようなプロダクトを開発しているのか、教えてください。

柳川:BASE BANKは、BASEグループの中で金融ドメインに特化した事業になります。主要プロダクトとして、「YELL BANK」「BASEカード」「お急ぎ振込」の3つあり、それぞれネットショップ作成サービス「BASE」をご利用されているショップオーナーのキャッシュフローを解決するプロダクトです。

代表プロダクトである「YELL BANK」では、「BASE」の利用データから各ショップの将来の売上金額を予測して、ショップオーナーから将来の売掛債権を買い取り、必要な資金をすぐに提供することにより、ショップオーナーのキャッシュフローを解決しています。
「YELL BANK」は、機械学習や統計を用いて、将来の売掛債権を予測しているので、数字そのものがプロダクトそのものになりますので、需要予測の精度が大事になります。私はよく社内にて、「YELLBANKの提供価値は提供金額です」と話しているのですが、どういう提供金額を提示できるかにより、ユーザーの反応が変わってきます。Webページのボタンの位置やメッセージといった見た目のUIUXも大事ですが、提供金額を研ぎ澄ますことが、このプロダクトの発展に直結するので、データアナリストの存在は極めて重要になります。

参考:BASE BANKが目指す「BASE」だからこそできる金融によるエンパワーメント|BASEグループ公式note|note

具体的にどんなことをしているのか教えてください。

:機械学習や統計によってショップの需要予測を分析したり、利用ユーザーの傾向など定量分析を通して、事業上の重要な意思決定をサポートしています。需要予測でいいますと、予測精度が肝になります。例えばですが、提供金額が少なすぎると手数料も発生するので魅力に感じません。逆に、高すぎてもマイナスに感じさせてしまいます。BASEにとっての未回収リスクが高まるのも懸念点ですが、ショップ側も高い金額のお金を返し続けないといけないという不安にも繋がります。そのため、違和感のない金額、すなわち各ショップの売上に沿った金額を提供することを目指しています。

:また、仕事の進め方としては、密にメンバーとコミュニケーションを取っています。柳川さんを含むチームメンバーには、よく仮説出しのところで壁打ちしていただいています。私が作ったデータに対して、メンバーから予想外の考察を出してもらったりと、データひとつでも解釈の差があるので、そこから新しい仮説が生まれたりします。全く仮説が出ないときでも、まずは我々が抱えてる問題を分解して、ボトルネックがどこにあるか、数字で伝えることから始めます。最初から改善策までは提案できないものの、正しい現状把握を通してメンバーの議論が活発になり、きっとユーザーはこういうことを考えていて、そのために次こういう数字を見ないといけないね、データをみるとこういうことをしないといけないね、というように少しずつ改善策が見えてくるんですよね。

柳川:上記パターン以外にも、単純にプロダクトを広げるにあたって、困っていることに直面したら、岡さんに必要なデータを出してもらうこともあります。問題がある程度決まっているときに、自分だとある程度打ち手が決まっている中で、岡さんに違う打ち手を一緒に考えていただいています。

業務のやりがいや難しさ

業務をされている中でデータアナリストとしてのやりがいや難しさについて教えてください。

:仮説や問題提起から分析を開始できること、これ自体がやりがいだと思っています。先ほども話した通り最初からいい仮説は出ないので、難しいタスクでもあるのですが、答えの見えない問いについて思考を巡らす時間は創造的で楽しいです。逆に世間でいうデータアナリストは、他部署から言われた数字をSQLで出す、という単なる作業者になってしまってる職場もあるかと思います。でもBASE BANKチームのアナリストであれば、仮説や潜在的なイシューを考えることと、それを数字に変換してメンバーに伝えること、この抽象と具体の二つを行き来することが求められます。
また、仮説検証を通して、常識では想像できない独自の知見が発見できるのも楽しいです。最初の仮説が間違ってたら、また新しい仮説を立てて検証を繰り返すのですが、この最初の仮説というのが結構ありきたりで、BASEで働いてない人でも思いつく常識的な仮説だったりします。しかし、検証を繰り返して仮説を洗練させていくにつれて、BASE独自の知見と言えるものになってきます。この独自な知見の積み重ねが競合との差をつけることになり、独自性が高かければ高いほどユーザーに届けられる価値は大きくなるので、そこがやりがいになります。

柳川:データアナリストはプロダクト開発と同じだと思っています。分析して終わりではなく、それをもとにユーザーに使ってもらうためにはどうしたらいいのかまで含めて見ていくことが重要なので、分析を足元におきながらも、分析からどうプロダクト開発に繋げるのかがやりがいでもあり難しいところでもあります。

今後のプロダクトや組織の目指す姿

今後、プロダクトや組織をどのようにしたいですか?

柳川:普遍的な話でいいますと、どれだけアクセルとブレーキを踏めるかが大事になります。ブレーキがしっかりしてるから、アクセルも踏めるようになるので、天秤みたいなことをずっとやっています。どれだけアクセルを踏めるかと(どれだけ大きな金額を提示できるか)と、どれだけブレーキを踏めるか(どれだけリスクを回避できるか)、アクセル踏んだらブレーキを強くしますし、ブレーキを強くしたらアクセルを強く踏める方法を考えたり、これを基本的に繰り返すことになります。 今ですとデータアナリストが1名しかいないので、アクセルとブレーキのことを同時に考えられないので、2名体制になることにより、アクセルのことを考えながら、ブレーキのことも考えられるように、データアナリスをもう一人採用したいです。

:プロダクトについては2つテーマがあり、よりユーザーが使ってくれるための提供金額を追究することと、売上債権を回収できるよう審査・監視項目の改善プロセスを回すことです。前者が柳川さんが言うところのアクセルで、後者がブレーキです。提供金額の追求にあたっては、リスクが小さく、それでいて機会損失の少ない土台となる提供金額を導くために、需要予測が大事な参考値になります。その予測精度を高め続けた上で、例えば「予測した金額よりもう少し金額を上げた方がユーザーも使ってくれるし、それでいて回収にも支障ないのでは?」といった仮説検証を回し、ショップとBASE両者にとってちょうどいい塩梅を追究し続けるようにしたいです。

BASE BANKのデータアナリストにマッチする人物像

どんな人と一緒に仕事したいですか?

:需要予測の改善をするためには、統計や機械学習の経験がある方がいいですが、一方で、プロダクトのグロースのために考え続けることが苦ではないのと、チームメンバーと活発に短いサイクルで議論を繰り返すのが好きな方に合うと思います。特に他人の意見をちゃんと取り入れられる柔軟さみたいなところがあるといいかなと思います。

柳川:新規事業という不確実性が高く、明確な答えがないという前提がある中で、答えがないことに向き合い続けるのが非常に大変で、割り切れる答えばかりではありません。データの分析では、「正しい」という回答が出ていても、ショップオーナーの反応が違ったりなど含めて、矛盾をはらんで進めることになるので、そこを客観視できて、向き合い続けられる方と一緒に仕事したいです。

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