【前編】BASEが27卒から新卒採用をスタート。CTOが新卒に問う「なぜ、エンジニアになりたいのか?」

採用広報の飯野です。

BASE株式会社は、2027年卒から新卒採用を始めました。

今回は、開発職の採用面接を担当するCTO川口将貴さんにインタビューを実施。面接官として、またいちエンジニアとして、川口さんがどのような視点で候補者と向き合っているのか。新卒エンジニア採用における価値観や求める人物像、実際に面接で見ているポイントなどについて、赤裸々に聞きました。

AIがコードを書き、バグを見つける現代。エンジニアを始めとしたさまざまな職種の在り方が再定義され始めた今だからこそ、川口さんが重視するのは、磨き上げられたスキルやフレームワークで固められた自己分析ではなく、「なぜ、エンジニアになりたいのか?」という根源の部分だと言います。

世間の「就活の正解」から離れた、BASEの新卒エンジニア採用の価値観に触れていきます。

【Profile】
川口 将貴(かわぐち まさき)
BASE株式会社 執行役員CTO
大学卒業後、2013年ソーシャルゲーム開発会社に入社。サーバーサイドエンジニアとしてアバターゲームの開発に従事。その後同社の女性向けネイティブゲームの開発運用に異動しCocos2d-xを利用した開発を経験。2017年5月にBASE株式会社に入社。ショッピングアプリ「BASE」(現 「PAY IDアプリ」)のバックエンド開発を担当し、2017年9月にライブコマース機能「BASEライブ」を開発。BASE Product Divisionのテックリードを経て、2019年7月に執行役員CTOに就任。

新卒採用を始めた理由は「カルチャーの再構築」

BASEもいよいよ新卒採用を開始しました。実際に学生と向き合っていかがでしたか?

新卒の面接は僕にとっても初めての経験で、これまでの中途向けの目線がまったく通用しないなと感じています。

学生はまだ働いたことがないので、中途のように自身のスキルと企業の採用要件を照らし合わせて選択や判断をすることはできません。そのため、受ける会社を選ぶ際に、ある程度は勘もあると思うんですよ。それは僕ら企業側も少し似ていて、経歴で見ることができない分、どこで差異を見つけるかが難しかったですね。

テックブログでもお話されていましたが、新卒採用を始めた理由について改めて教えてください。

一番の理由は、カルチャーの再構築です。 BASEには「Payment to the People, Power to the People.」という企業ミッションがあり、プロダクトを通じて人々をエンパワーメントするという考えのもとに全メンバーが動いています。より良いプロダクトを提供するためにプロダクトファーストという考え方が全社的に根付いていて、それが僕たちのカルチャーであり、カルチャーへの理解・共感も高い組織という特徴があります。

一方で、組織や事業が成長し、体制が整い仕組み化が進むことで、知らず知らずのうちに組織に自分を合わせ、挑戦や失敗、逸脱を避ける空気が生まれていないか、という危機感を抱いているのです。

そこで、独自のカラーを持ち込み、良い意味で組織の自明性を揺さぶってくれる存在。そんな、これからのBASEのカルチャーを再構築していくエネルギーを持つ存在こそが新卒だと考え、新卒採用を開始したという経緯です。

devblog.thebase.in

長く同じ環境で同じプロダクトと向き合っていると、新しいことにチャレンジする頻度が減ってきてしまうように思います。
たとえば、OKRを決めると、目標は達成してもそれ以上のチャレンジはなかったり。箱が定義されると、人はそこに合わせるように生きる傾向にあるのだと思います。
でも、BASEとしては新しい視点や考え方、情報を見たいし取り入れたい。だからこそ、もっと「カオスを持ってきて欲しい」と思っています。

そして、それをやりやすい環境を作るのが、僕の仕事です。

さまざまなカラーの集合体がBASE。それがBASEの「多様性」

今回の採用ターゲットはどのような学生だったのでしょうか?

採用面接の過程でさまざまなタイプの学生さんにお会いしましたが、特に僕は自分の世界観を持っていたり、やりたいことがあったりする芯の強い人に魅力を感じました。カルチャーの再構築を目指しているので、今のBASEのカルチャーに迎合する人を求めているわけではありません。

ただ、新卒はまだ入社していないので、この考えが正解だったかどうかわかりませんが、現段階としては、そういった個性を持つ人が合うのではないかなと考えています。

なるほど。「カラーを持ってきてくれる人材」ということでしょうか。

そうですね。そもそもインターネットって、いろんなカルチャーの集合体なんですよ。なので、「自分のカラー」を持ってきて欲しいですし、その集合体がBASEであればいいかなと思います。BASEが大事にしている「多様性」とはそういうことだと僕は思います。

「さまざまなカラーが集まる先がBASEである」という考えは、世間一般で言われる「カルチャーマッチ」とは異なりますね。

はい。これは僕個人の感覚なのですが、カルチャーマッチをあまり強調しすぎると、「多様な社会」から遠ざかってしまうような気がしていて。組織のベクトルと合わせる必要性は理解しつつも、どうしても均一な価値観を求めている側面があると思っていて。多様な社会を目指すことと、特定のカラーを大事にすることのバランスって、個人的にはすごく難しいテーマだなと感じています。

なので、面接の場でミッションへの共感を確認することも大事だけれど、それ以上に、その人の歩んできた背景を尊重したいという思いが強いです。

重要なのは、自分の魅力を最大限伝えてくれること、その自分しか持たない自分らしさというカラーを今のBASEに持ってきてくれることだと思っています。

「なぜ、エンジニアになりたいのか?」を言語化できるスキルの重要性

続いて、より具体的な「面接」について伺います。川口さんは、どこを見ていますか?

これは新卒中途問わずではありますが、自分の経験を話す際に「事実」と「意見」を切り分けて話せるかどうかは重要だと思っています。
多くの学生の方と面接してきて思ったことなのですが、往々にして自分の経験してきたことについて、「頑張りました」と感情ベースの感想を言ってしまいがちなんですよね。その気持ちはわかるのですが、具体的に何に取り組んできたのか、それがどういう価値を持つのかといった事実を話してもらえるように誘導したりすることはありますね。

見るポイントで、中途と異なる部分はどんなところでしょうか?

新卒に関しては仕事のスキルはあまり見ていないですね。一定の実績がある中途と違って、新卒は開発経験がない人がほとんどだと思うので、「現時点」ではなく「未来の可能性」を見ています。なので、先ほどもお話しましたが、候補者には自分への投資価値を伝えてほしいです。

過去の経験をもとにいかに自分のポテンシャルを伝えられるか、ということですね。

そうですね。あと、「エンジニアという職種に対してどう理解しているか」も見ているポイントです。
たとえば、「フルスタックエンジニアをやりたい」「モダンな環境で技術を学びたい」などと言われたときに、「それはどんなエンジニアなのか」「モダンとはどんな環境を指しているのか」などと、より具体的な理解や考えについて聞くことは多いと思います。

これは、「なぜ、エンジニアになりたいのか?」の答えにも繋がる話です。別に普段から考えている必要はないですが、聞かれた時にその場で考えて答えられる必要はあると思うんですよね。

難しい問いですが、とても大事ですよね。AIが発展し、各職種の在り方が再定義され始めた今、必要な思考だと思います。

実際に、エンジニアリング経験がなくても取り組むことのできる業務も増えてきて、市場の状況にも変化が出てきています。その時代に「なぜ、エンジニアになりたいのか?」を考え、説明できることは必須だと思っています。

エンジニアという職の本質について考えること、概念的思考は必要ですよね。

そうですね。「なぜ」を言語化できる人は、突発的な事象に対しても自分で考えて行動できるようになると思います。ルーティーンワークのような決まりきった仕事ではなく、自分で課題を見つけて解決していける力がある人は、よりAIに代替されづらいのではないかなと思います。

インタビューの前編では、BASEがなぜ今、新卒採用に踏み切ったのか。そして「カルチャーマッチ」という言葉の裏側にある、一人ひとりの「カラー」を尊重したいという川口さんの想いについて深く聞きました。

続く後編では、今の新卒世代だけが持つ圧倒的な強みについてや、自分の「枠」をどう広げていくべきかなどについて語っていただきました。

明日、公開予定。ぜひ最後までご覧ください。

▶︎後編を読む

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