【後編】BASEが27卒から新卒採用をスタート。CTOが新卒に問う「なぜ、エンジニアになりたいのか?」

採用広報の飯野です。

前編では、BASEが求める新卒エンジニアの採用ターゲットに関する考え方について、面接官を務めるCTO川口さんにお話していただきました。

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続く後編では、「これからの時代のエンジニア」について。

AIが当たり前に存在する環境で育った「AIネイティブ」世代だからこそ持ち得る武器。一方で、借り物の言葉や型通りの自己分析という「自分らしさ」からの遠ざかり。

「自分の価値を、どこに定義するのか」
「新卒時代に、どのような失敗をして『枠』を超えていくのか」

テクノロジーが進化し、誰もがプロダクトを作れるようになった現代に。
BASEのCTO川口さんから新卒へのメッセージを添えて語っていただきました。

【Profile】
川口 将貴(かわぐち まさき)
BASE株式会社 執行役員CTO
大学卒業後、2013年ソーシャルゲーム開発会社に入社。サーバーサイドエンジニアとしてアバターゲームの開発に従事。その後同社の女性向けネイティブゲームの開発運用に異動しCocos2d-xを利用した開発を経験。2017年5月にBASE株式会社に入社。ショッピングアプリ「BASE」(現 「PAY IDアプリ」)のバックエンド開発を担当し、2017年9月にライブコマース機能「BASEライブ」を開発。BASE Product Divisionのテックリードを経て、2019年7月に執行役員CTOに就任。

「AIネイティブ」という圧倒的な強み

新卒に期待する背景として、やはりAIの進化もあるのでしょうか?

ありますね。キャリアのスタートからAIが当たり前に存在する環境で育ってきた「AIネイティブ」であることは、大きなアドバンテージです。

たとえば英語でも、幼少期から日常的に触れてきた人ならではの感覚がありますよね。AIについても同じように、最初から自然に使いながら考え、作ってきた世代には、従来の学習プロセスとは違う強みがあると思っています。

僕らは後天的に「AIを活用した開発」を学んだ世代なので、開発プロセスにおけるネイティブではありますが、最初からAIがある世界でキャリアをスタートさせる方々は、視座そのものがAIと地続きであり「思考の前提そのものがAIと共生している」ネイティブです。これは、新卒の皆さんしか持ち得ない武器とも言えます。

「AIネイティブなエンジニア」を迎えることで、組織の創造性を高めていきたいということなのですね。

そうですね。AIが当たり前にある時代にキャリアをスタートさせるということは、僕たちにはない新しい感覚を持っているということです。

一方で「技術を知っていて、手でコードを書いたことのある開発基礎こそが重要だ」と考える、これまでのエンジニアリングにおける定石も否定はしません。

AIという前提が加わったことで、評価基準も変わってきていますし、これからも変わっていくだろうなと思うので。正直、採用側にとっても、正解がない中での難しい判断ですよね。

ちなみに、もし川口さんが新卒だったら、今どんなことを努力をされますか?

うーん…ジャストアイデアですけど、受ける会社のプロダクトをAIを活用して模倣して作ってポートフォリオとして持っていくかな。それで違いを説明して、その企業のプロダクトの優れているところを話すかもしれないですね。

おもしろいですね。単に「御社のプロダクトが好きです」と伝えるよりも、プロダクトへの向き合い方が伝わりますし、自身の考え方や技術力といったスキルを提示することもできます。また、結果的に企業のプロダクト理解にも繋がっているので、強いプレゼンになりそうです。

これはあくまで、僕が今思いついた一例にすぎないですけど。
大事なのは「自分の価値を最大限伝えられるか」です。自分の魅力をどこに定義するのかだと思います。その努力はしてほしいですね。

AIの進化が著しい中で、AIを面接対策に使う方も増えているようです。その点についてはどう思われますか?

たしかに、最近は自分の言葉で喋っている人が少ない印象を受けます。おそらく一般的には「自分の言葉でない方が、評価が安定する」のでしょうね。きっと点数も高くなるのだと思います。

でも一方で、それは「あなたである理由がどこにあるのか」が見えないということにもなるんですよね。BASEは点数で採用の合否を決めているわけではないので。

自分の言葉でコミュニケーションをとろうとしていない、イコールその人の本当の魅力がわからない、ということだと思います。採用面接といった「対人」とのコミュニケーションの場では、自分の言葉を使わないという姿勢は、あまりポジティブには捉えられないですかね。

自分の言葉でコミュニケーションをとる、ということは自分の魅力を伝えることですからね。少し突っ込んだ質問にはなりますが、面接では何を準備するのが良いでしょうか?

企業研究をする人は多いと思いますが、僕は会社の人に会ううえで失礼のない程度で充分なのかなと思っています。面接は人対人の会話なので、会社の基本情報くらいで充分なのかなと。
ただ、業界にこだわりがある人ならば、なぜその業界が良いと思っているのかを話せた方が良いと思いますし、その会社のプロダクトが好きな人ならば、その理由を話せた方が良いとは思います。そこはその人の就活の軸になっている部分だと思うので。

最近は「自己分析をしましょう」という話もよく耳にしますが。

自分の言葉で自分のことを説明するのが苦手な人もいると思うので、そのきっかけとして自己分析をしてみるのは良いとは思います。

先ほども話した通り、大事なことは「自分の価値を最大限伝えられるか」です。企業研究も自己分析もそのための手法なので、自分について話せれば何でも良いと思います。

失敗を経験できる1年間。「枠」を広げる特権

新卒には、どんどん失敗を経験して欲しいと思っています。僕もここで話せないくらい、さまざまな失敗をしてきました。その度にきっと上司が拭ってくれていたのだと思いますし、その経験があったから今僕はBASEにいます。

実際に、SVP of Developmentの藤川さんが当時書いていた求人では「本番環境で障害を起こしたことがあるエンジニア」という記載があったくらいで。それを見たとき、「あ、これ自分のことだ」と思いましたね(笑)。結果的に、それがBASEに入社するきっかけになりました。

失敗って、前のめりにならないとできないことですし、「何かを変えよう」と考え、行動しないとできないことなんですよね。そしてそれは、新卒の時期だから許される、人生において貴重な1年間。自分の血肉となる経験を得るための「学びのチャンス」が新卒の頃の失敗です。この無敵の期間にどれだけ多くの打席に立ち、派手に転び、そこから立ち上がる術を学べるか。その経験をぜひしてほしいなと思っています。

ユーザーの数が増えて影響範囲も広くなっている今のBASEに、これまで迎えて来なかったあえての新卒。組織にも影響がありそうですね。

はい。組織が成熟すると、どうしても「失敗を避ける最適解」を選びがちになります。そこで、新卒という心地よい波風によって、整ってきた組織の限界値が押し上げられ、さらなるアップデートに繋がっていくことを期待しています。

限界値の話で言うと、個人にも同じことが言えますよね。新卒時代に失敗を経験しておくことは、将来的に自分の「枠」を広げていくことにも繋がると思います。

まさにそうです。失敗を経験してこないと、いつの間にか「言われたことだけをやっている人」になりがちです。なぜなら、「言われたこと」の枠の外側には「失敗」の可能性が潜んでいるからです。

ただ、言われたことだけをやっている人に、それ以上の仕事は頼めません。「枠」の中に留まっている限り、周囲がその人の限界値を「その枠の範囲内」だと判断するのは自然なことですし、その「枠」を広げてくれるかもしれないと期待することもあまりないと思います。それは、自分の可能性をその「枠」の中に閉じ込めてしまうことと同義です。

だからこそ、新卒という失敗が許されるカードを持っている間に、どんどん「枠」を越えてほしいですし、その先も成長し続けられる人材になって欲しいなと思います。

CTO川口さんのこれからのミッション

川口さん個人としての、これからのミッションについて教えてください。

「何を作って、何を作らないか」を判断し続けることはすごく重要だと思っています。何でも作れる時代だからこそ、特に「作らない判断」の重要性が増しています。何に注力し、何を手放すかを見極めていきたいです。

また、仕事の定義が再定義され始めたこのAI時代において、「多様な働き方」を真の意味で実現させることも考えたいですね。そのきっかけとして、一人のエンジニアとしてコードを書く時間の比率を上げ、より深くプロダクトと向き合っていこうと考えています。

あらゆる職種において、一人ひとりが自分の仕事を見つめ「再定義」することは必要だと思います。それは仕事がなくなるということではなく、自分らしいキャリアを実現するためにその確度を研ぎ澄ましていくということです。

変化の激しい時代だからこそ、固定観念に縛られず、新しい価値を生み出し続けられる組織でありたいですし、メンバーにもそうであってほしい。それが、僕がBASEのCTOとして、一人のエンジニアとして見据えている未来です。

未来の新卒へ

最後に学生の皆さんにメッセージをお願いします。

テクノロジーが進化し、誰もがプロダクトを作れるようになった現代。
今、その手前にある「なぜ作るのか」「何を作りたいのか」という人間としての意志が、かつてないほど価値を持つ時代になりました。エンジニアという職の市場価値が自然と上がり続ける時代は終わり、これからは自身の仕事を再定義し、自ら価値を高めていく時代です。

僕は、こうした大きな変化・進化の渦中にあっても、「エンジニアをやりたい」と思う人にBASEに来て欲しいなと思っています。

「なぜエンジニアになりたいのか?」

その問いに対して、借りものではない自分の言葉で、自分の想いを説明できる。そんなカラーを持った人をお待ちしています。

最後に

新卒採用は、単なる次の担い手の確保や組織の拡充ではありません。 BASEという場所を、より鮮やかに、より予測不能にアップデートし続けるための、一種の宣言であると私は感じています。

根底にあるのは「インターネットへの純粋な好奇心」。 その真っ直ぐな想いに触れ、これからのBASEの変化へのワクワクが止まりません。

「なぜ、エンジニアになりたいのか?」
その問いに唯一無二の答えを持ち、自分のカラーを持った未来のメンバーの皆さんと会える日を楽しみにしています。

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