採用広報の飯野です。
今回取材したのは、PAY ID Department(以下、PAY IDチーム)でEM(Engineering Manager)を務める岡部さんです。
スタートアップから大企業まで、金融・Web・ゲーム・小売など幅広い業界を経験してきた岡部さん。
知的好奇心の赴くままに激動の環境を乗り越え、各社で確実にミッションを完遂してきた岡部さんが、10社目の舞台として選んだのがBASE株式会社(以下、BASE)でした。
豊富な技術スタックとキャリアを持つ岡部さんが、なぜ今、購入者向けショッピングサービス「PAY ID」の開発組織でグループマネージャーを務めるという選択をしたのか。そして、「変化が当たり前」で「心地よいカオス」だと話すこの組織をどのようにリードしようとしているのか。
組織の「らしさ」が垣間見える、ユニークな視点とこれまでのキャリアについて聞きました。

【Profile】
岡部 麗奈(おかべ れいな)
PAY ID Department Product Division Engineering Section
大学卒業後、商品先物取引のISVへ入社しオンライントレードシステムの開発運用業務に従事。その後、社員数10人以下のスタートアップから数百人規模の大企業まで、さまざまな事業会社で企画立ち上げから開発運用保守までエンジニアとして幅広く担当。数社で開発部署の管理職を経験した後、2022年6月にBASEへ入社。現在は、購入者向けショッピングサービス「PAY ID」の開発組織でグループマネージャーを務める。
スタートアップから大手。金融から始まりECや決済に辿り着くまでの多様なキャリア
非常に多彩なバックグラウンドをお持ちですね。まずはこれまでの歩みについて教えてください。
振り返ると、本当にさまざまな現場を見てきたなと思いますね。会社の規模も数人のスタートアップから数百人の大企業まで、業界も金融から始まり、Web、ゲーム、小売、ECなど多様なジャンルに携わってきました。
職種としても、システムエンジニアやフロントエンドエンジニア、サーバーサイドエンジニアなどを経験し、プロジェクトリーダーやマネージャーといった管理側へと役割を広げてきました。
特に経験として多いのは、組織の立て直しフェーズですね。チーム像を描いて、具体的な組織体制を構築し、実際にチームを軌道に乗せるまで、そのすべてのプロセスを一気通貫で担ってきました。

ミッションクリティカルな緊張感の中で培った、ビジネスパーソンとしての土台
本当に幅広いステージを経験されているのですね。1社目は金融系の企業からスタートされたと伺いました。
はい。最初のキャリアは、金融系の独立系ソフトウェアベンダーでした。商品先物取引のシステムを担当していて、チャートの開発が主な担当領域でした。技術的におもしろいと思った開発です。
今の業界からは大きく離れているように感じます。違いはどのようなところですか?
1社目が今から一番離れていると思いますね。具体的には、開発のスピード感、組織風土などです。
この会社の開発形式は、ウォーターフォール開発で、「分析→要件定義→設計→開発→試験…」と工程をしっかりと終わらせていく形式で、開発スパンは半年以上かかることが多いです。
一方で、ベンチャー企業の多くはアジャイル開発を採用していて、数週間から数ヶ月単位の短いサイクルで開発とリリースを繰り返しながらプロダクトを改善していることが多いです。
また、組織風土という点に関しては、新人研修が手厚く、名刺の渡し方から電話対応、タクシーの座り順までを教わるような会社でした。
今思うと、ビジネスマンとしての土台を作ってくれたのは、この1社目だったなと思います。
確かな土台を築かれた最初のキャリアだったのですね。その後は、どのようなステップへと進まれたのでしょうか?
1社目を退職した後、実はWebデザイナーの専門学校に通いました。1社目でお客様のところでシステムテストをしている時に、管理画面の見た目が良くない、使いにくいなどという声をよく聞いていたこともあり、デザインに興味を持ったのが理由です。
ただ、知識を習得してみたものの、自分はデザイナーよりエンジニア向きだなと思い、デザイナーと会話ができるエンジニアになろうと決めました。
ゲームからECへ。さまざまなスキルを高める中で見つけたキャリアの方向性
まさにご自身の知的好奇心に従って進んでこられたのですね。その後は、ゲームやECなど幅広い業界を経験されていますね。
はい。2社目は、新しい技術のトレンドを追いかけたい気持ちからベンチャー企業がいいなと思い、社内ブログのASP・パッケージ製品のシステムエンジニアや、カスタマイズ開発時のプロジェクトリーダーをしていました。その後、BtoCサービスの開発に興味を持つようになり、3社目でオンラインゲームの会社に転職しました。
ゲームは個人的にも好きだったので、仕事でやってみたい気持ちが強かったんですよね。小規模な会社だったので、仕事内容はゲーム本体以外のことはだいたい何でもやるエンジニアです(笑)。課金システム、公式サイト立ち上げ、チャネリング対応、正式サービス開始時の旗振り役などを経験しました。
その後、リーマンショックの時期に、ガラケーの公式サイトやガラケーでのSNSなどを運営していた4社目に転職。スマートフォンが出始めた時期でもあり、今後はガラケーだけではなくPC等もターゲットにしたサービスを展開したいというタイミングでした。ここでのお仕事内容は、新規サービスの企画から開発、運用保守までを担当するエンジニア兼エンジニアチームのリーダーです。
ここでフロントエンド開発の楽しさに魅了され、この領域を専門にしていきたいと考えて転職を重ねました。5社目ではソーシャルゲームのフロントエンド開発を担当していたのですが、実はこのタイミングでは、ECサービスの開発に興味を持っていました。
そうだったのですね。なぜECサービスを志望されていたのですか?
ECは情報設計が非常に緻密で、エンジニアとしてのやりがいが大きそうだと感じていたからです。Webの骨組みを支えるマークアップのスキルを突き詰めるなら、EC領域に挑戦したいという思いが強くありました。
しかし、ソーシャルゲームの売上が一番大きかったこともあり、異動が実現せず転職を決めました。
6社目と7社目は引き続きECでしたね。
はい。6社目は、有料サンプリングサイトのシステムエンジニアで、決済やポイント周りのサーバーサイド、デザインリニューアル時のフロントエンドなどを担当していました。
ただ、開発の主体を協力会社に移行することになったタイミングで、過去の上司に声をかけてもらい転職しました。7社目は大企業のグループ会社です。当時「デジタルシフト」を掲げていた時期で、ITエンジニア需要が高まっていました。システム責任者を担いながら、要件整理から開発ベンダーさんとのやりとりなどを担当していました。

スタートアップで訪れた転換点。EMとしての組織作り
さまざまな規模感の会社でお仕事をされてきたのですね。7社目は大企業、次の8社目ではスタートアップに転職されていますね。
そうなんです。もう少し手を動かしたいという気持ちから転職を決め、アウトドアメディア・サービスをやっているスタートアップに転職しました。ここで初めてエンジニアリングマネージャーを名乗ることになります。
バックエンドからフロントエンド、インフラから採用、チーム全体の旗振りまで幅広く担いました。「エンジニア組織を作る」という一大仕事をこの会社で経験させてもらいましたね。
会社も安定し、自分の役目はやり切った実感があったので、マネージャーとしてのスキルを伸ばすために転職を決めました。9社目は、タブレット型POSレジをメイン事業にしている会社です。エンジニアリングマネージャーとして、ピープルマネジメントや採用、カンファレンスのスポンサー活動などを担当しました。
技術習得のフェーズから、マネジメントへのシフトはいつ頃から意識されたのでしょうか?
実は「マネージャーになろう」と思ってなったわけではないんです。8社目のスタートアップにエンジニアとして入社した直後、CTOが退職してしまい、正社員エンジニアが私一人になってしまった。そこで「じゃあ自分がマネージャーを名乗ってチームを作っていくしかないな」と腹をくくったのが始まりです。
これまでの現場で、チームリーダーやプロジェクトマネジメントは1社目から継続的に経験していましたが、専任のマネージャーとして「組織という場を作る」ことに重きを置くようになったのは、8社目、9社目の経験が大きいです。自分のスキルを伸ばすフェーズは一度やり切ったと感じ、今は「どうすればメンバーがより力を発揮できるチームになるか」に知的好奇心が向いています。
「プロダクトの強さ」と「組織の誠実さ」に惹かれBASEへ
さまざまな経験を経て、なぜBASEを選んだのでしょうか?
理由は大きく2つあります。
一つは、個人・スモールチームを支援する企業であること。もう一つはマネージャーとしてのポジションマッチです。
前職でもマネジメントを担当していましたが、事業の成長に伴い、より大規模な企業の課題を解決する機会が増え、開発においても複数の関係者との連携や調整が重要な要素になっていきました。私はもっと、純粋にプロダクトがユーザーの課題を解決するスピード感を大切にしたいと思っていました。BASEが向き合う個人やスモールチームの方々は、まさに切実な課題を抱えていて、プロダクトの良し悪しがダイレクトにユーザーの成功に繋がります。その距離感で仕事がしたかったんです。
そして、これまで培ってきた「組織の立て直し」や「採用・育成」の経験が、今のBASE、なかでも成長途中のPAY IDチームで一番活かせると思いました。
多くの現場を経験したからこそ、BASEの「プロダクトの強さ」と「組織の誠実さ」に魅力を感じて入社し、入社後の今、まさにその魅力を肌で感じています。

「組織が形になっていく過程」にコミットする。EMとしての現在のミッションとやりがい
現在の岡部さんのミッションについて教えてください。
現在はPAY IDチームで、エンジニアのピープルマネジメント領域を中心に、採用やメンバーの成長支援、組織課題の解決をミッションとしています。具体的には、エンジニア一人ひとりと定期的に1on1をおこない、組織のボトルネックを見つけたり、キャリア形成のサポートをしたりしています。
やりがいはどんなところにありますか?
「組織が形になっていく過程」そのものにあります。
最近では職種を問わないハッカソンの企画・運営などもおこないました。エンジニアだけでなく、デザイナーやディレクターも巻き込んで、「PAY IDチームとして何を成し遂げたいか」を熱量高く議論できる場を作る。そういった「お祭り」を仕掛けながら、チームの熱量を最大化していくプロセスに非常に手応えを感じています。
正解がない問いをおもしろがる。PAY IDチームの「心地よいカオス」という魅力
岡部さんが所属しているPAY IDチームの組織の魅力はどこにあると感じますか?
一言で言えば「心地よいカオス」ですね。
一般的に「カオス」と言うとネガティブに聞こえるかもしれませんが、PAY IDチームにおいては「変化が当たり前であること」を指します。
今の時代、AIの台頭も含めて正解がない問いばかりですが、私たちはそれを怖がらずに「やってみるか」という精神でさまざまなチャレンジを続けています。
どのような人がPAY IDチームに向いていると思いますか?
前提が整った環境で力を発揮する人よりも、前提が揺らぐ中で自分の判断で一歩踏み込める人です。
誰かに指示されるのを待つのではなく、「状況はカオスだけど、自分はこう判断してこう動く」と決められる強さ。そして、失敗しても誰かを責めるのではなく、「次はどうしようか」と建設的に議論できる。そんな自立したプロフェッショナルが集まっているのが、この組織の魅力です。
組織拡大による新たな課題と、未来を見据えた展望
組織の課題はありますか?
日々の業務が広がるなかで、届く情報に濃淡が出始めていることが課題です。自立したメンバーが多いからこそ、個々の動きがバラバラにならないよう、いかに同じ情報量・質を共有できる仕組みを作るかが大事だと考えています。
また、BASEグループ内でPAY IDチームの活動がまだ十分に認知されていないと感じる部分があるので、社内広報にも力を入れていきたいですね。「PAY IDチーム、おもしろいことやってるな」と思ってもらえるようなコラボレーションをどんどん生んでいきたいです。
最後に、岡部さんのキャリアの展望をお聞かせください。
個人のキャリアとしては、これからも組織設計や運営を突き詰めていきたいと考えています。PAY IDチームという変化の激しい、刺激的な「カオス」を楽しみながら、メンバーが誇りを持って働ける最高のチームを作り上げていく。それこそが、今の私が一番やりたいことです。

最後に
「心地よいカオス」という言葉の通り、正解のない変化をチームメンバー全員でおもしろがりながら突き進むエネルギーは、自立した個が集まるPAY IDチームだからこその強みだなと感じました。
成長真っ只中のプロダクトと組織を、自らの手でより良い形に変化させていきたい。そんな熱い想いを持つエンジニアにとって、これ以上ない挑戦の舞台になるのではないでしょうか。
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