【エンジニア・ディレクター対談】「誰でもかんたんに使える」を突き詰める。ショップオーナーのマーケティング活動をサポートするプロジェクトの奮闘

今回は、プロダクト改善を通じてオーナーズ(ショップオーナー)のマーケティング活動を支援するプロジェクトを担っているエンジニアの小林とディレクターの三浦にインタビューしました。

小林は前職でプロダクトオーナーをしていた経験があり、三浦は複数のサービス開発の企画・ディレクションに携わった経験があります。2人とも自身の経験を存分に活かしてこのプロジェクトを進めています。

2人のプロジェクトでの連携や、「誰でもかんたんに使える」というサービスのコンセプトを突き詰める姿勢を感じ取っていただけると嬉しいです。


【Profile】
小林 誠(こばやし まこと)
BASE Product Division サーバサイドエンジニア

1981年生まれ、東京都出身。SI企業に新卒入社。その後GMOメディア株式会社にて、ファッションSNSのプロダクトオーナー兼エンジニアとしてPHP/Rails/Android/iOSの開発し、1年間ブリッジエンジニアとしてベトナムに赴任。2017年8月にBASE株式会社に入社し、現在はEコマースプラットフォーム「BASE」のショップの集客や購入率改善のプロジェクトのWeb開発に従事。

三浦 千恵(みうら ちえ)
BASE Product Division ディレクター

早稲田大学卒業後、株式会社アイスタイルに入社。@cosmeモバイルの企画・運営や広告サービス開発、他メディアとの協業サイトの企画等に従事。2012年2月に株式会社エスエムエスに入社し、看護師コミュニティの企画・運営や国家試験対策アプリのリニューアル、病院と連携した臨床看護学習アプリの立ち上げ等に携わる。2018年4月にBASE株式会社に入社し、Eコマースプラットフォーム「BASE」のショップの集客や購入率改善のプロジェクトのディレクションを行う。


現在の業務について教えてください。

三浦:Owners Growthという「BASE」のプロダクトマネジメントを行うチームでディレクターを担っています。このチームでは、「BASE」のサービスを通じてオーナーズ(ショップオーナー)がご自身のネットショップを活性化するための機能改善や、サービス上で情報の最適化といったサポートをしています。

現在は主に定期的に安定した売上をあげるショップへと成長するサポートを行うためのプロジェクトに取り組んでいます。

具体的には、オーナーズに必要な情報を必要なタイミングで届ける「情報提供」と「オーナーズと購入者さんのマッチング」の2つの軸で施策を行なっています。「情報提供」では、オーナーズに管理画面を通じてInstagramの活用のTipsや、商品情報の画像や説明文などを最適化するためのノウハウといった情報を提供しています。「オーナーズと購入者さんのマッチング」では、ショッピングアプリ「BASE」やサービス公式SNSを活用して素敵な商品を販売しているショップをより多くの方に知ってもらう施策を行っています。

プロジェクトが始まった当初は、オーナーズが使う管理画面のお知らせを掲載しているダッシュボードを中心に施策を行っていましたが、現在は「BASE」で開設されたショップの商品を買うことができるショッピングアプリ「BASE」やサービスの公式SNSなどにも範囲を広げて、オーナーズがよりよい運営をするための施策であれば何でも行っています。

小林:私は、2019年1月に誕生したOwners Marketingというエンジニアのチームに所属しており、開発を通じてオーナーズのマーケティング活動をサポートしています。「BASE」のショップは個人で運営されている方も多く、必ずしもマーケティングに長けている方ばかりではないので、ショップごとの状態に合わせてどんなアクションをしたら売上が上がるのかをOwners Growthチームと一緒に考えて、私が実装します。

どのような経緯でBASEに入社したのでしょうか?

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三浦:前職では医療のサービスに携わっていました。その中で社会保障のあり方や少子高齢化というテーマにそれまで以上に興味を持ち、考える機会が多くありました。2025年問題や人生100年時代などの言葉が飛び交う中で、今後健康寿命を伸ばし、リタイアせず社会で生き続ける人が増えれば、副業やジョブチェンジをすることがもっとメジャーになるだろうと考えていました。

そんな新しい時代作りに関われたら、と思っているときにBASEを転職サイトで見かけました。

「誰でもかんたんに使える」というプロダクトのコンセプトにもあるように、「BASE」はデジタルネイティブでない年代の方も利用できるサービスだと思いましたし、「BASE」を利用されているオーナーズは自分らしい生き方を体現している方々だなと思いました。

サービスは以前から知ってましたが、転職活動を通して改めてプロダクトを見てみると「自分がやりたかったことはまさにこれじゃないか?」と思いました。「BASE」を使ってあらゆる人がショップを持っている状態ってすごく時代に合っているなと思い、応募したのがきっかけです。

その後面接受けましたが、面接官をしてくれたメンバーがそれぞれ熱い想いを持っているのが伝わってきたのが入社の決め手でした。どの面接官もBASEのミッションについて熱く語っていて、こちらがその質問をするのが恥ずかしいくらい、ミッションを実現するためにプロダクトを作っている意識がどのメンバーも当たり前にあるのがすごいなと思いました。

小林:前職ではファッションメディアのプロダクトオーナーをしていました。今後は決済領域が盛り上がるだろう思い、決済も関わるサービスの開発に携わりたいと思い、BASEの選考を受けました。

面接で取締役CTOの藤川と会ったときに、最初は技術的な話をしていたのですが、次第にショップオーナーさんの課題を解決したいという話で盛り上がりました。

前職ではプロダクトオーナーという立場だったので、技術を突き詰めていくというよりはどういうサービスであるべきか、どういった機能があるべきかを考える立場でした。そのため、「ショップオーナーさんが抱える課題解決のために、どのような機能を提供したら良いのか?その機能を提供するためには、どのような技術を選択するのが最適なのか?」という内容の会話をし、エンジニアも「誰でもかんたんに使える」を突き詰めていくBASEのプロダクト作りに共感し、入社を決めました。

「BASE」ならではのプロダクト作りの難しさややりがいを教えてください。

三浦: 「BASE」には60万ものショップがあり、売られている商品やショップの規模、売り方もショップごとに様々です。このため、それぞれのショップの状態に合った適切な情報を適切なタイミングで提供するのが難しいです。マンパワーで60万すべてのショップさんに直接お会いして課題をヒアリングすることは現実的ではないので、私たちのチームではデータに基づきながら仮説検証を繰り返し、できるだけ細かく条件を分岐して機械的に情報を割り出し、各ショップにあった情報提供をできるように心がけています。

小林:同様の課題になりますが、ショップの規模や販売している商品が様々なので、マーケティングの方法やそれぞれのショップが抱える課題が違います。

例えばInstagramに写真を投稿しましょうと言っても、商品数が少ないショップは投稿のバリエーションもないだろうし、ショップのタイプごとのベストな集客方法を模索しています。

また、一般的には商品数が多いほうが売上も伸びやすいと言われていますが、「BASE」には1つの商品しか販売していなくてもすごく売れるショップもあります。なので、ショップのタイプごとに売れている秘訣を学び、それを参考にしながら、地道に機能を開発をしています。

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三浦:実際のショップページを見ながら、みんなでどうやったら売れるんだろうって議論することもあって。

小林:気が付くと一日中ずっと、ある餃子を販売しているショップを見ながら、どうしたら売れるのか、どうしたら買いたくなるのかを考えている日もありました。そのショップはまだ販売実績がないのですが、ショップを見ると餃子もすごくおいしそうで食べてみたいって思うんです。でも残念ながらまだ売れていない。

ショップの集客ではSNSの活用が王道ですが、餃子ってInstagramに写真をアップするとしても写真のバリュエーションあまりないだろうし、じゃあどういう集客方法が合っているのかと思いを巡らせていました。

ショッピングアプリ「BASE」を開いたときにピンポイントで餃子を買うかというと、そんな人は多くないだろうし、きっとどこかで餃子をほしくなるタイミングがあるので、その切り口をどうやったら広げていけるのかなと考えています。例えば、ビールを検索している人に関連商品として表示させることで購入につながるのかな、とか(笑)素敵な商品を売っているショップがたくさんあるので、その価値を求めている方ときちんと出会ってほしいなと思いながら、悶々と施策を考えています。

オーナーズも「BASE」の機能をすべて知っているわけではないですし、知っている機能でもきっかけがないとなかなか使わないんじゃないかなと思っています。必要な情報を必要なショップに対して適切に届けて実際にアクションしてもらうまで、情報を伝える場所やタイミングの工夫が必要で難しいです。

そんな中でもオーナーズから「役に立った」とおっしゃっていただいたり、徐々にショップに来たお客さんに商品に興味を持ってもらえる切り口などが分かってきて手ごたえを感じています。スモールスタートで始めたショップが、私たちが作った機能を活用してどんどん売れていくようになるのを見るのはすごく嬉しいです。

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小林:やりがいという点では、身近な人の役に立てていることも大きいです。以前の職場の後輩が、複業で実家のみかん農家のショップを開設したのですが、私が個人的にサポートすることなく商品を販売し、自然に売れているようすを見るととても感慨深いです。私だけでなく、他のメンバーの知り合いでも「BASE」で商品を販売されている方がいらっしゃるのですが、そういった方々から「商品が売れた」という声が届くと、オーナーズの成功をより身近に感じるので、役に立つ開発ができて誇りに思います。

三浦:社内ではたくさんのプロジェクトが日々動いているので、サービスが進化するスピードがとても早いですし、会社全体で1つのプロダクトを動かしているという一体感を感じます。メンバーの中で「オーナーズのためにできることをやろう!」という意識が浸透しているからだと思います。その一端を担えるというのがやりがいですかね。

お互い一緒にプロジェクトを進めるにあたって、どのようなことを意識したり、工夫していますか?

三浦:このプロジェクトは何か1つのプロダクトや機能に特化しているわけではないので、オーナーズにとって何が価値なのかという認識をずらさずに、様々なプロダクト・チャネルを用いて施策をたくさん実施していく必要があります。

オーナーズにとって価値があると思っていることもメンバーそれぞれの考えがあり、オーナーズのためにやりたいこともそれぞれ信念を持っています。エンジニアに限った話ではないですが、プロジェクトの役割に関係なくフラットに意見を出してもらい、将来的に大きな価値を生む可能性がある施策はストックしておいたり、トライアルしてみたりと、可能性をつぶさずに優先順位をつけながら実行するよう意識しています。

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小林:ディレクターやプロダクトマネージャーが施策や開発の実行を判断するには、数値的な根拠が必要です。私がエンジニアだからこそ知り得る数値データもあるので、時間があればいろいろなデータを先に調べたり、施策後の数値のフィードバックをするようにしています。開発面ではより早くより効果的にオーナーズの役に立てるようトライアンドエラーをとにかく多くできるようにスピーディーに実装するように心がけています。

今後、このプロジェクトをどのように発展させていきたいですか?

三浦:今後は、今まで以上に「オーナーズに成功してほしい」という思いをメンバーに共有しながら、「BASE」のプロダクト価値を一緒に上げていきたいです。

小林はその点、他のプロジェクトや開発状況を把握していて、プロダクトについてユーザー体験の観点からも示唆やアイデアをくれるので、本当に頼りになる存在です。開発に際しても、この仕様の方がいいのではないかと確認しながら進めてくれますし、リリース後の施策の結果や考察まで自ら調査してくれるので、至れり尽くせり状態というか(笑)心強い存在です。

小林:このチームの施策では新規の機能を1から作るということはあまりなく、既存の機能の改善を細かくたくさん行っています。一見すると比較的地味な開発が多いので、少しずつ改善策を積み上げていけるように三浦には日々調整してもらっています。その点は信頼しています。

このプロジェクトは何かの機能をリリースしたらプロジェクトが終わり、というわけではなく、長く、深く、継続的にプロダクト改善を行います。私もディレクターとともに、機能設計やUI、文字などの細かいことも一緒に考えて、「誰でもかんたんに使える」を突き詰めていけたらと思っています。

最後に、どういう人がこのプロジェクトにフィットするか教えてください。

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三浦: 価値の交換を最適化する場としての「BASE」をどう成長させていくか、という方向性は色々な考えがあると思うのですが、「BASE」が目指すプロダクト全体の方向性を理解しつつ、自分なりの「BASE」の意義、やりがいを持ちながらプロダクト作りに携わっていけるような方がフィットすると思います。

私自身は入社した経緯でもお話したように、オーナーズに成功してもらいたい、オーナーズを増やしていきたいという想いがありますが、自分の好きなブランドに携わりたいとか、地方活性に貢献したいなど何でも良いと思います。

あと語弊を恐れずに言うなら、ディレクターやプロダクトマネージャーにフィットしているのは「ラクをしたい人」です。プロダクトマネージャーの神宮司がよく「ラクしたくないですか?」と言っていますが、ディレクターとしては施策を労働集約的に実施していくのではなく、トライアルをしてみて効果が見込めれば機能に落とし込んだり機械学習で自動化したりと、テクノロジーで問題を解決していこうというマインドがBASE全体にあるので、そういった意識がある方がフィットしていると思います。

小林:Owners Marketingの開発は、Webサービス開発に携わった経験がある方がフィットしていると思います。それぞれの施策の意味や追っている数値の意義を理解しやすいと思うので、スムーズに経験やスキルを発揮できるんじゃないでしょうか。開発としては日々コツコツ積み上げていくような一見すると地味に見えてしまう作業が多いんですが、そういったデータ分析や細かい開発の意義を理解してないとエンジニアとしては辛いかもしれません。また、自ら進んで他社のサービスをチェックしたり、ユーザーの動向を分析できる方だとより活躍していただけると思います。

私自身は前職のサービス立ち上げの際に事業戦略を考えて、Webのコードを書いて、APIを書いて、お問い合わせも対応して、と何でもやっていたので、いまもそういった気持ちでこのプロジェクトにも携わっています。オーナーズをサポートするために「何でもやるぞ!」というエンジニアだとこのチームで楽しんで開発していけるのではないかと思います。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

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